イーサネット
OSI参照モデルの物理層・データリンク層相当で規定。Ethernetの成り立ち
1970年代ハワイ大学が、ALOHAnet(アロハネット)による無線パケット通信システムを構築
Xerox社のロバート・メトカーフがALOHAnetを参考に、Ethernetを発明(同社が開発したパソコン『Alto』をつなぐLANとして)
Ethernetを広く普及するLAN規格にするために、XeroxがDEC社・Intel社を開発に加え、3社の頭文字をとってDIX仕様を制定する。
1980年代
1980年 DIX仕様をEthernet1.0規格として、IEEE802 委員会に提出・公開。
1982年 DIX仕様のEthernetII(version 2.0) を公開。
1983年 DIX仕様のEthernetIIをベースとしたIEEE802.3 CSMA/CDを規格化。
IEEE:The Institute Of Electrical and Electronics Engineers, Inc.米国電気電子技術者協会
Ethernetの階層構造
OSI参照モデル | ヘッダ情報 | ネットワーク機器 | |||||
第7層 アプリケーション層 | |||||||
第6層 プレゼンテーション層 | |||||||
第5層 セッション層 | |||||||
第4層 トランスポート層 | ポート番号 | ||||||
第3層 ネットワーク層 | IPアドレス | ルータ・L3スイッチ | |||||
第2層 データリンク層 | LLC副層 | IEEE802.2 LLC | MACアドレス | ブリッジ・L2スイッチ | |||
MAC副層 | IEEE802.3 Ethernet | IEEE802.4 Token Bus | IEEE802.5 Token Ring | IEEE802.11 無線LAN | |||
第1層 物理層 | リピータ |
Ethernetは第2層と第1層にまたがっている。特に、第2層はLLC(Logical Link Control)副層とMAC(Media Access Control)副層に分離しており、LLC副層がEthernetとは関係ない独立した存在になっている。
DIXイーサネットとIEEE802.3イーサネットのフレームフォーマット
Ethernetでは、ケーブルを流れる信号を「フレーム」と呼ぶ。機器間がこのフレームを送受信することで、Ethernetの通信が成り立っている。
Ethernetでは複数のフレームが存在する。
イーサネットの最小フレームサイズは64バイトで、1つのフレームは幾つかのフィールドで構成されている。
データリンク層では、イーサネットフレームにヘッダとトレーラを付加する。
また、フレーム外の先頭に「プリアンブル」と呼ばれる信号を付加する。「プリアンブル」は受信側にフレームの開始位置を知らせたり、同期を取るタイミングを与えたりするために使用される。
プリアンブルは0と1の繰り返しであり、「10101010..」のパターンで1と0が交互に続くことにより、コンピュータはフレームが送信されてきたことを認識してデータを受信するタイミングを計る。そして、プリアンブルの最後を示す「10101011」を検出すると、その次のビットから宛先MACアドレスが始まると解釈する。
- 宛先MACアドレス・・・宛先のMACアドレス
- 送信元MACアドレス・・送信元のMACアドレス
- タイプ・・・・・・・・上位層のプロトコルを識別するための番号。
IPv4:「0x0800」
ARP:「0x0806」
IPv6:「0x86DD」 - 長さ/タイプ・・・・・データフィールドの長さを表す。「0x0600」未満