2017年8月9日水曜日

イーサネット

イーサネット

OSI参照モデルの物理層・データリンク層相当で規定。
Ethernetの成り立ち
1970年代
ハワイ大学が、ALOHAnet(アロハネット)による無線パケット通信システムを構築
Xerox社のロバート・メトカーフがALOHAnetを参考に、Ethernetを発明(同社が開発したパソコン『Alto』をつなぐLANとして)
Ethernetを広く普及するLAN規格にするために、XeroxがDEC社・Intel社を開発に加え、3社の頭文字をとってDIX仕様を制定する。

1980年代
1980年 DIX仕様をEthernet1.0規格として、IEEE802 委員会に提出・公開。
1982年 DIX仕様のEthernetII(version 2.0) を公開。
1983年 DIX仕様のEthernetIIをベースとしたIEEE802.3 CSMA/CDを規格化。

IEEE:The Institute Of Electrical and Electronics Engineers, Inc.米国電気電子技術者協会

Ethernetの階層構造

OSI参照モデル ヘッダ情報 ネットワーク機器
第7層 アプリケーション層              
第6層 プレゼンテーション層              
第5層 セッション層              
第4層 トランスポート層           ポート番号
第3層 ネットワーク層           IPアドレス ルータ・L3スイッチ
第2層 データリンク層 LLC副層 IEEE802.2
LLC
      MACアドレス ブリッジ・L2スイッチ
MAC副層 IEEE802.3
Ethernet
IEEE802.4
Token Bus
IEEE802.5
Token Ring
IEEE802.11
無線LAN
第1層 物理層             リピータ

Ethernetは第2層と第1層にまたがっている。特に、第2層はLLC(Logical Link Control)副層とMAC(Media Access Control)副層に分離しており、LLC副層がEthernetとは関係ない独立した存在になっている。
DIXイーサネットとIEEE802.3イーサネットのフレームフォーマット
Ethernetでは、ケーブルを流れる信号を「フレーム」と呼ぶ。
機器間がこのフレームを送受信することで、Ethernetの通信が成り立っている。
Ethernetでは複数のフレームが存在する。
イーサネットの最小フレームサイズは64バイトで、1つのフレームは幾つかのフィールドで構成されている。




データリンク層では、イーサネットフレームにヘッダとトレーラを付加する。
また、フレーム外の先頭に「プリアンブル」と呼ばれる信号を付加する。「プリアンブル」は受信側にフレームの開始位置を知らせたり、同期を取るタイミングを与えたりするために使用される。
プリアンブルは0と1の繰り返しであり、「10101010..」のパターンで1と0が交互に続くことにより、コンピュータはフレームが送信されてきたことを認識してデータを受信するタイミングを計る。そして、プリアンブルの最後を示す「10101011」を検出すると、その次のビットから宛先MACアドレスが始まると解釈する。
  • 宛先MACアドレス・・・宛先のMACアドレス
  • 送信元MACアドレス・・送信元のMACアドレス
  • タイプ・・・・・・・・上位層のプロトコルを識別するための番号。

    IPv4:「0x0800」
    ARP:「0x0806」
    IPv6:「0x86DD」
  • 長さ/タイプ・・・・・データフィールドの長さを表す。「0x0600」未満